2004年9月16日

埼玉県消費者団体連絡会代表幹事
片貝弥生(埼玉県地域婦人会連合会会長)
谷川宏(埼玉県生活協同組合連合会会長理事)
宮沢方子(コーペル会長)
加藤ユリ(新日本婦人の会埼玉県本部会長)

 

 

 

 私ども埼玉県消費者団体連絡会は、2003年6月19日に埼玉県知事との懇談を行い「食品安全条例(仮称)」の制定の要望書を提出して以来、条例の制定を要望してきました。
8月2日に開かれた埼玉県議会本会議で、「埼玉県食の安全・安心条例」が全会一致で採択されました。 

 この条例の制定は、消費者団体の要望も反映され、食の安全行政の充実・強化のための新しい枠組みが作られたものと評価しています。

 この間、私たちは、埼玉県の食品安全条例(仮称)への意見募集に基づき「食品安全条例(仮称)への要望」(3月19日)を提出し、4月に「食品安全に関する条例大綱」を発表された際も「食品安全に関する条例大綱への意見」(4月9日)を提出し、消費者団体の要望の実現に努めてきました。また、「食の安全・安心条例試案」も作成しながら、食品安全局との懇談を重ねてきました。

 私たちの要望の概要は、(1)条例の目的に、食品の安全性の確保や消費者の安全である権利の確立を盛り込み(2)基本理念・県の基本責務に、科学的知見に基づく総合的な施策、予防原則の確立を明示し(3)施策の重点に、調査・研究活動・検査・監視体制の充実、HACCP(ハサップ)等科学的な生産管理手法の導入、農薬・化学肥料・動物用医薬品の使用削減指導(4)事業者と県の責務、消費者の役割の明示と区別(5)食品安全審議会の設置などでした。

 今回の制定された「食の安全・安心条例」では、(1)目的や基本理念の中に、「食の安全」が盛りまれ(2)科学的知見基づき県が適切な施策を講ずること<第3条2項>(3)調査研究の推進と危機管理体制の整備<第14条、第15条>(4)県の施策として「安全・安心を一層高めるための生産方式に準拠した事業取組」「農薬または化学肥料の使用を提言させる事業取組」<第9条2項、3項>が明示され(5)県の責務、事業者の責務を明示し、県民の役割と区別(第4条〜第6条)したことなどは、消費者の要望が反映されたものと考えています。

 しかし、今回採択された「埼玉県食の安全・安心条例」では、(1)消費者の権利が明記されず、(2)「基本方針」<2000年3月>に明記された予防原則の考え方や(3)審議会の設置などが反映されませんでした。
 埼玉消団連は、7月に県議会各派(5会派)のとの懇談も行ってきました。上記の点を要望していることを表明し、各会派で議論いただくことを要望しながら、条例制定への尽力をお願いしてきました。

 私たちの"安全なものを食べたい"という要望が、条例の制定に結びつき、食の安全行政の枠組みが作られたことを評価しながら、今後の具体的な施策展開の中で、消費者の権利と予防原則の明記、審議会の設置などを求め、食の安全行政のさらなる充実・強化のために努力していくことを表明します。